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おもてなし 私たちは青森県・北海道道南地域を訪れたお客様に、心のこもった対応を通じて、何度も訪れたい気持ちをもって欲しいと目指しています。
ここでは青森県・北海道道南地域で「おもてなし」に取り組んでいる方々をご紹介します。

Vol.3 宗前 マサル(そうぜん まさる)
 3月中旬から12月の毎週日曜日、八戸市で日本最大級の朝市「館鼻岸壁朝市」が開催されています。朝市が好きで、その魅力を伝えたいと館鼻岸壁朝市新聞「なん時にきたの?」というフリーペーパーを出している「陸奥湊歓恍協会」さん。今回は発行者の宗前マサル氏にインタビューしてきました。

普段の活動について

 普段は観光とはまったく関係のない仕事をしていますが、自分の住む陸奥湊(八戸市湊町界隈)や、そこで開かれる館鼻岸壁朝市が好き過ぎて、勝手に情報発信やご案内などをしています。
 館鼻岸壁朝市の魅力はたくさんありますが、そのひとつが「八戸の縮図」であること。八戸市と近隣から多種多様な名産品や旬の特産品等が持ち寄られ、大勢の人々が一気に集る朝市のご案内は、おのずと八戸近隣エリアを大まかにガイドすることにつながります。私にとって館鼻岸壁朝市もまた八戸ポータルミュージアムなのです。
 あまり好ましくない言い方かもしれませんが、自分が楽しいからやっているだけのこと。「観光」とか「ガイド」とか大上段に構えて崇高なボランティア活動をしている意識は毛頭ありません。「自分が見つけた楽しい事や良いものを他人に教えたい。言いふらしたい」という自慢話の延長みたいなものです。結果的にソレが少しでも八戸のPRのお役にたてていたのなら万々歳です。


「なん時にきたの?」はこんな発想から出すことにした。

 近年、館鼻岸壁朝市の注目度が上がるにつれて、県外からいらしたお客様や取材で訪れたメディア関係の方々などなど、毎週のように朝市のご案内をするようになりました。しかしそれだけでは朝市の魅力の発信には限界があります。市民、観光客含めもっと多くの人達に朝市の素晴らしさを伝えるために、館鼻岸壁朝市新聞「なん時にきたの?」を発行しました。一見、朝市だけの超限定的な発行ですが、毎週4時間程度の間に数万人もの人が集まり、多くの名物や流行を生み出してきた館鼻岸壁朝市自体が巨大な情報発信メディアですから拡散力は絶大です。おかげさまで県外の大手新聞社に掲載していただいた事もありました。内容もさることながら、いち朝市だけの新聞を自主制作自費出版している〝朝市クレイジー〟な人間がいるという事が新鮮だったのだと思います。
ちなみに「なん時にきたの?」は朝市の出店者やお客さん同士の挨拶みたいな言葉です。知人に会ったら「おはよう。今日は何時に来たの?」。


「陸奥湊歓恍協会」は、こんな想いでつけた名前。会員は……

 八戸全体の観光を受け持つ八戸観光コンベンション協会の他に、三陸国立公園の種差と蕪島にはそれぞれ種差観光協会と鮫観光協会がありご活躍なされています。しかし観光スポットとして注目されているふたつの朝市(館鼻岸壁朝市、陸奥湊駅前朝市)を擁し、趣深い町並みと人情味あふれる人々で溢れる我が陸奥湊に観光協会が無いのはおかしい!と思い、勝手に観光協会を名乗り始めました。
 お気づきのとおり「威光を観る」sightseeingの観光ではなく、陸奥湊で「歓んで心うばわれる」という意味の「歓恍」としています。地元に精通した住民が陸奥湊にドップリ浸かってハッピーになるお手伝いをするのが、歓恍協会の活動です。
 勝手に観光協会ですから現在の会員は私ひとりですし、地域住民や陸奥湊好き全員ともいえます。


八戸の魅力とは

 旅行客の印象に強く残る要素に「食」「体験」「ふれあい」が挙げられるかと思います。八戸にはその総てがあり、それらこそが八戸が今最も得意とする観光です。特に地元民が愛する朝市と横丁は、旅行客にとって嬉しいハプニングや知的好奇心を満たす驚きが満載です。
 種差海岸や蕪島など定番の景勝地から、国宝や史跡巡り、工場萌えや山間部の古風な生活様式、ウミネコとのふれあいなどなど、旅行者の嗜好と現地でのひらめきにあわせて様々な観光ができる懐の深さが八戸の魅力だと思います。何十年も毎日ここで暮らしてきた私でさえも、まだまだ楽しめています。


おもてなしとは

 私は陸奥湊駅前通りや朝市会場などでウロウロしている観光客風の人を見かけたらできるだけ声をかけるようにしています。怪しい人と思われたり親切な人と思われたり反応はいろいろですが、土地勘が無くて困っているのであれば解決してあげられるかもしれないし、何か旅先の楽しみを探しているのであれば、この街の自慢をしたい(笑
 土曜の夜に八戸市のもうひとつの名物文化である横丁で呑んでいて、店内にたまたまいた見ず知らずの観光客に朝市をオススメし、翌朝ご案内するという事もあります。横丁で朝市のお客さんをキャッチするわけです(笑 しかし、こういう地元感溢れるお節介なご案内は意外に評判がよくて、それを切っ掛けに八戸ファンのリピーターになってくれた方々もいます。
 私にとって「おもてなし」とは地元民の善良な「お節介」です。


八戸市を訪れる方へメッセージ

 おもてなし精神あふれる八戸は、ノープランでぶらりと立ち寄っても十分に楽しめる街。八戸に着いたら、まずは誰かに話しかけてみてください。そこから冒険の旅がはじまります!


インタビューを終えて  一見怖そうな見た目ですが、南部訛りののんびりとした喋り口と、細やかな案内に、宗前さんの大らかで視野の広い人間性がみてとれました。
 「なん時にきたの?」 もちろん立ち止まるたびに宗前さんは聞いていました。
 来る、青森県・函館デスティネーションキャンペーンに向けて、課題が1つ。それは、観光関係者だけが盛り上がり、実際に訪れた観光客に接する地元の方々へ、熱が伝わっていない可能性があるということ。「「おもてなし」とは地元民の善良な「お節介」」。この言葉を宗前さんから聞いたときに、鳥肌が立つほど感動しました。県全体のおもてなしのキャッチコピーにしたいくらいに・・・。
 「独自」に、「勝手」に、朝市を、陸奥湊を、八戸をPRする、善良な「お節介」市民に出逢うことができる八戸の朝市。皆様もきっと、「歓んで心うばわれる」ことでしょう。
 (鳥山) 

畑中 宏之(はたなか ひろゆき) 村上 陽心(むらかみ あききよ) 宗前 マサル(そうぜん まさる) 小長谷 泰男(こながや やすお) 小枝 美知子(こえだ みちこ) 西谷 雷佐(にしや らいすけ)
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